無垢材は集成材より強い。
集成材を使っている多くの業者が「集成材の強度は無垢材の強度の1.5倍」と説明しているようですが、残念ながら誤りです。これは、旧日本農林規格(JAS)で構造用集成材1級の曲げ強度が、普通の無垢材の1.5倍に設定されていたことによります。集成材も無垢材も使用する材料の強度は、一本一本破壊試験をしてみなければわかりませんから、それらを構造材として使おうとする場合、たとえ最も弱い材料にあたったとしても、安全が確保できるよう、統計的な下限値で強度がきめられていたわけです。同じ樹種の原木(※)から作られた無垢材と集成材の強度分布を比較してみると、集成材は無垢材より平均値はやや高いものの、あまり変わらないという試験結果が公表されています。つまり、使用する樹種を区別すれば無垢材がデータとしても強いという事がいえます。
(※)(財)日本木材総合情報センターによる